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ここでは、福祉住環境コーディネーターとして特にお年寄りの方のためのインテリアの考え方をご提案します。

65歳以上の方の家庭内事故死は交通事故死の2倍以上となっており、 少しでも家庭内事故を減らすための活動が重要性を増していく中で生まれた資格試験が福祉住環境コーディネーターであり、 住環境整備により不慮の事故を減らすための本資格の重要性は、益々高まっていきます。

ユニバーサルデザイン

さらにユニバーサルデザインとは別にバリアフリーという言葉もあり、
こちらは特定の人の障害を除去して個人に見合った最適な空間を作る方法という意味合いがとなります。
誰にでも使えてもその住宅の住人が使えなければ本末転倒となってしまうのです。

ユニバーサルデザイン(Universal Design、UD)とは、文化・言語・国籍の違い、老若男女といった差異、 障害・能力の如何を問わずに利用することができる施設・製品・情報の設計(デザイン)をいいますが、一言で言えば誰にでも使いやすいデザインということです。

このように、相反する考え方もあり調和をとるのは非常に難いのですが、 だからこそ、皆が共有できる空間を作るための資格として建築士や福祉住環境コーディネーター、インテリアコーディネーターが存在しており、 ユニバーサルデザインの実現に向かって日々の努力をしています。

建具は引き戸がお勧めです

和風建物は段差が多くお年寄りには住みづらいと言われていますが、和の建具は福祉住環境にはとてもおすすめです。
その代表的なものとして障子やふすまなどになりますが、特に障子は海外の引き戸に比べて木部が少なく軽くて動かしやすく、採光もできる優秀な建具です。

健常者であれば特に意識することは無いと思いますが、車いす生活になったり足腰が弱った方にとっては非常に重要な事柄です。
ですので、福祉住環境の観点からは可能な限り引き戸タイプの建具を最初から選択しておくことが将来にわたり使いやすい建具の選択肢となります。

引き戸と開き戸の一番の大きな違いは、開閉が一定の場所で行えるかどうかの違いです。
引き戸であれば、一定の場所で行えますが、開き戸の開閉は体ごと移動しながらになります。

床は柔らかい材質で

住宅内での怪我は福祉住環境の観点から見過ごすことのできない大変重要な問題点となっております。
若いころの怪我や骨折は比較的早く治りますし、一度の怪我で寝たきりになってしまうということはほとんどないのですが、
高齢者が寝たきりになる原因の多くに住宅内転倒での骨折が入っております。

また、住宅内事故死のうち約1300人ほどが平滑面または階段による転倒が原因によるものとなっており、
その内訳は平滑面約960人、階段は約340人です。転倒と聞くと階段や段差のある場所が多いと想像しがちですが、実は同一平面上の方が階段などより約3倍も多いのです。

特に、普段生活するスペース(居間や寝室)から水周り(お風呂やトイレ)へ移動する通路の床を絨毯やタイルカーペットにしたり、
部分的に色を変えたりしておくことで、かなりの割合の転倒事故の発生と衝撃を和らげることができます。

ですので転倒した際のことを考えると床の硬さはとても大切です。 転倒したときに骨折するかしないかは床の材質に大きく左右されるので、フローリングなどの固い材質よりも、柔らかい床にしておくことが重要な考え方となってきます。

てすりの取り付けは元気なうちに

「今は元気だし手すりは不要だね。」「必要になったらつけようか。」
と、いう会話は良くある話だと思いますが、てすりが必要になる時期は個人差があり、ではいつ取り付けるのかはなかなか決めづらいものです。
皆さまは実際にいつ取り付けることをご想像されますか?

すぐに頭に浮かぶこととして「転んでけがをしたら」「高齢になってきたら」などではないでしょうか?
しかし、転んでしまってからではもう手遅れです。
実際に、たった一度の転倒で寝たきりになってしまい、生活が激変してしまうという例は少なくありません。

手すりはあって邪魔になるものではありません。
何かきっかけがあったら取り付けをしようとお考えの方は、ぜひ、このページを読んでいただいたことをきっかけとして、
早い段階でのお取り付けをご検討いただく事が、賢い福祉住環境整備といえるでしょう。

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手すりを取り付ける場所は?

建築基準法でてすりを階段に取り付けることが義務づけられているので、基本的に階段には手すりがついていると思います。

賃貸住宅などでも壁に手すりをつけたいと大家さんにお願いすれば、基本的にはOKが出ると思いますので、
取り付ける前に大家さんと相談をしたうえでお取り付けいただきたいと思います。

ですが、前述したとおり実際には住宅内事故が発生しやすいのは階段以上に平滑面での転倒事故の方が多いので、
階段だけでなく、玄関、廊下、脱衣室、トイレ、アプローチ等にもてすりの取り付けをおすすめしています。

手すりの高さは人それぞれ

手すりは使う方の身長や体重、年齢や家族構成、障害の有無などにより使いやすい高さは変わりますので建築基準法では高さに決まりがありませんが、 一般的な手すりの高さとしては床から75㎝から85㎝くらいがちょうどよいとされています。

手すりを使うのは基本的にお住いの方ですので、住宅に手すりを取り付けるときは実際に使う方にしっかりとお話をしたうえで、 試してもらいながら高さを決定することをお勧めしています。

ただし、高齢や車いす生活になると使いやすい手すりの高さにはばらつきが大きく出てくる傾向にあり、住む方に合わせた高さに取りつけることが求められます。